7月1日の記念日
童謡の日
カテゴリ
由来・理由
1918年(大正7年)7月1日、作家・鈴木三重吉が教訓一辺倒だった当時の児童出版に一石を投じ、一流の文学者・芸術家の力を借りて子どもたちに純粋な童話と童謡を届けることを目指し、日本初の本格的児童文芸誌『赤い鳥』を創刊した。その創刊日にちなみ、日本童謡協会が1984年に制定。
雑学・小話
『赤い鳥』には芥川龍之介「蜘蛛の糸」、有島武郎「一房の葡萄」、新美南吉「ごん狐」など今も読み継がれる名作が掲載された。童謡では北原白秋が生涯1,200編のうち300編以上を誌面で発表し、「からたちの花」「ペチカ」がここから生まれた。西条八十の「かなりや」も代表作のひとつ。当時の子ども向け出版物は教訓的なお伽噺が主流だったが、一流文学者によるオリジナル作品を子どもに届けるという試みは日本の児童文化の原点となった。誌は創刊者の鈴木三重吉が逝去した1936年(昭和11年)に休刊となったが、誌面から生まれた童謡・童話の数々は今なお日本人の心に生き続けている。「童謡の日」には全国各地でコンサートやイベントが催され、世代を超えた童謡の継承が続いている。
文化・芸術の記念日について
文化・芸術に関する記念日は、音楽・文学・美術・伝統芸能・映画など、人の心を豊かにする営みを称えるために設けられています。歴史的な作品の発表日や、文化施設の開館日、ある芸術分野の発展に貢献した人物の誕生日などにちなむものが多く、その日付ひとつひとつに物語が宿っています。文化は、長い時間をかけて多くの人の手で受け継がれ、磨かれてきた人類の財産です。記念日を入り口に、ふだんあまり触れない分野の作品に出会ってみると、新しい感性の扉が開くかもしれません。月を眺めて季節の移ろいを感じる感性も、こうした文化への親しみと地続きのもの。日々の暮らしに芸術の彩りを添えることは、心の余白を育てる豊かな習慣です。