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8月3日の記念日

ハサミの日

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文化・芸術制定:山野愛子(1977年)

由来・理由

「は(8)さ(3)み」の語呂合わせに由来し、美容家・山野愛子が1977年(昭和52年)に提唱したとされる記念日である。同年8月3日、東京・芝の大本山増上寺で最初の「ハサミ供養法要」を営み、その後1981年(昭和56年)8月3日には同寺境内に願主として「聖鋏観音塚」を建立・開眼した。使い古したハサミへの感謝と供養を通じ、美容・理容・裁縫など多様な分野でハサミを扱う職人・技術者への敬意を表す日として定着している。

雑学・小話

ハサミは人類が長く使ってきた道具のひとつで、最古のものは紀元前1,500年頃のエジプトで作られたU字型(スプリング式)のものが起源とされる。現在一般的なX字型(ピボット式)のハサミはローマ時代に発明されたとされ、中世ヨーロッパで普及した。日本には飛鳥時代に中国・朝鮮を経由して伝わり、江戸時代に鍛冶技術が発展する中で日本独自の高品質なハサミが生み出された。 提唱者の山野愛子(1909〜1995)は、日本にパーマ技術を紹介し普及させた美容家で、1925年に東京・日本橋で山野結髪所を開業し、1934年には山野美容講習所(現・山野美容専門学校、学校法人山野学苑の前身)を開設した。1954年には日本美容師総連合会会長に就任し、1980年には女性として勲三等瑞宝章を受章、1992年には山野美容芸術短期大学を設立して初代学長に就任するなど、戦後日本の美容業界の地位向上と技術教育の普及に生涯を捧げた。 増上寺の聖鋏観音塚に安置される観音像は、彫刻家・北村西望(長崎の平和祈念像の作者としても知られる)が手がけた「聖久観世音菩薩」で、ハサミを胸に抱く珍しい姿をしている。供養法要は現在も毎年8月3日に営まれ、山野美容専門学校の生徒らが参列するほか、美容師・理容師にとどまらず植木職人や花店の職人など日常的にハサミを使う人々が、持参したハサミへの感謝を込めて供養に参加している。 日本はハサミの製造においても高い技術を誇り、岐阜県関市は鎌倉時代に大和国(現・奈良県)から刀鍛冶が移り住んだことに始まる約800年の歴史を持つ刃物産地である。江戸時代以降に日本刀の需要が減少すると、1876年(明治9年)の廃刀令を機に刀鍛冶の多くが包丁やハサミなど日用刃物を作る「野鍛冶」へ転身し、その技術が今日まで受け継がれてきた。関市はドイツのゾーリンゲン、英国のシェフィールドと並ぶ「世界三大刃物産地」の一つに数えられている。現代では医療用精密ハサミ・クラフトハサミ・左利き専用ハサミなど用途に応じた専門品が多様化し、「切る」道具としてのハサミは日常生活に欠かせない存在となっている。

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