5月23日の記念日
産科瘻孔をなくすための国際デー
カテゴリ
社会・国際制定:国連総会(2012年)
由来・理由
2012年12月、国連総会決議(A/RES/67/147)によって正式に制定された国際デー。産科瘻孔(obstetric fistula)の根絶に向けた世界的な取り組みを促進するために設けられ、国連人口基金(UNFPA)が中心となって啓発活動を推進している。
雑学・小話
産科瘻孔とは、長時間にわたる難産(閉塞性分娩)によって膣と膀胱または直腸の間に孔が生じる深刻な産科合併症で、尿や便が常に漏れ続ける状態を引き起こす。この症状はサブサハラ・アフリカや南アジアの農村部を中心に今も多くの女性を苦しめており、国連によれば現在も世界で約50万人が罹患していると推定される。かつては約200万人が影響を受けていたとされ、20年余りで大きく減少したものの、患者の97%はサブサハラ・アフリカとアジア太平洋地域に集中しているという。産科瘻孔は適切な産科医療へのアクセスさえあれば大部分が予防可能であり、その発生は貧困・医療インフラの不足・早婚・少女の妊娠と深く結びついている。外科手術による治療が可能だが、費用や医療施設への距離から受診できない女性が多く、社会的スティグマにより孤立を余儀なくされるケースも後を絶たない。UNFPAは2003年に「キャンペーン・トゥ・エンド・フィスチュラ」を開始し、これまでに世界で15万3千件以上の修復手術を支援してきたとされる。同機関は2030年までの産科瘻孔撲滅を目標に掲げ、途上国での外科医育成・施術費の無償化・心理的支援・社会復帰支援などを進めている。この国際デーは女性の性と生殖に関する健康権および尊厳の保護を世界に訴える重要な機会となっている。
出典
- International Day to End Obstetric Fistula - United Nations
- 'A silent crisis': Obstetric fistula affects 500,000 women - UN News
情報更新日:2026-09-13
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