7月16日の記念日
からしの日
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由来・理由
1957年(昭和32年)7月16日、日本からし協同組合の前身にあたる「全国辛子粉工業協同組合」が成立した日に由来する。同組合は同年6月25日に全国のからし粉製造業者が発起・設立され、7月16日付で組合として正式に認可・成立した。1999年(平成11年)に現在の「日本からし協同組合」へ改称し、成立60周年にあたる2017年(平成29年)にこの日を「からしの日」として制定、日本記念日協会に認定・登録された。からしの認知度向上と新しい食べ方の提案・普及が目的である。
雑学・小話
からし(芥子・辛子)はアブラナ科のカラシナの種子を粉砕して作る香辛料だ。日本で一般的な「和がらし」は黒または褐色の種子を使い、ツーンと鼻に抜ける強い辛味が特徴。一方、欧米の「マスタード(洋がらし)」は主に白〜黄色の種子を使い、酢や砂糖を加えてまろやかな風味に仕上げてある。同じ「からし」でも系統が大きく異なる。 和がらしの辛味成分はシニグリンという配糖体が酵素の働きで分解されたアリルイソチオシアネートによるもので、揮発性が高く加熱すると辛味が飛んでしまう。だからこそ、おでんや蒸し豚など温かい料理に添えるからしは直前に溶いて使うのが基本だ。 からしが日本に伝わったのは古く、奈良時代(8世紀)の記録にも薬味としての利用が記されている。江戸時代には薬や調味料として庶民に広く親しまれた。熊本の郷土料理「からし蓮根」もその一例で、1632年頃、病弱だった肥後熊本藩主・細川忠利のために賄い方の平五郎が栄養食として考案したのが始まりとされ、現在も発祥の店「森からし蓮根」の名で伝えられている。現代では練りがらし・粉がらし・粒マスタードなど多様な形態で販売されており、おでん・寿司・納豆など幅広い料理の名脇役を担っている。 全国辛子粉工業協同組合は、原料となるからし種子の多くを輸入に頼る状況の中、安定した調達を共同購入で実現しようと、全国の製造業者が結集して1957年に設立された。後身の日本からし協同組合は現在も普及啓発活動を続けており、2024年にはからしの魅力を発信する公式サイトを開設するなど、新しい食べ方の提案にも力を入れている。からしの日はその歴史を振り返り、日本の食卓を支えてきた身近なスパイスの価値を再認識する日だ。