5月12日の記念日
パンの日
カテゴリ
由来・理由
天保13年4月12日(旧暦・1842年)に伊豆韮山代官・江川太郎左衛門英龍が日本で初めてパンを焼いたことに由来する。パン食普及協議会が1983年に制定し、この旧暦の12日にちなんで毎月12日を「パンの日」とした。
雑学・小話
江川英龍は幕末の洋式軍制改革を推進する一人で、西洋の軍隊が戦場で食べるパンを日本の兵糧として採用しようと試みた。彼が焼いたのは小麦粉を水で練って焼き固めた硬い「兵糧パン」で、現代のような柔らかいパンとは異なるものだった。日本にパン文化が本格的に根付くのは明治以降で、銀座木村屋のあんパン(1874年)は西洋パンと和の餡を組み合わせた日本独自の発明として明治天皇にも献上された。現代の日本人のパン消費量は増加を続け、2011年には総務省の家計調査でコメへの支出額をパンが初めて上回った。コンビニの惣菜パン・菓子パン市場は年間8,000億円超の規模に達し、食パンは「高級食パンブーム」(2018年〜)を経て多様な専門店が全国に誕生した。
食べ物・飲み物の記念日について
食にまつわる記念日は、日本でもっとも数が多いジャンルのひとつです。語呂合わせで日付が決められたもの(たとえば「11(いい)」や「29(にく)」など)、旬の食材が出回る季節に合わせたもの、業界団体が消費拡大を願って制定したものなど、その成り立ちはさまざまです。背景には、その食材や料理がたどってきた歴史、産地の人々の思い、そして食文化を次の世代へ伝えたいという願いが込められています。記念日をきっかけにいつもの食卓を少し見直してみると、何気なく口にしているものの奥深さに気づくはずです。旬を意識して食材を選ぶことは、月のリズムに合わせた暮らしと同じように、自然の巡りと自分の体を結び直す小さな実践でもあります。